第二種電気工事士に合格した


はじめに

2025年8月、ついに第二種電気工事士の資格を取得することができた。学科試験・技能試験の両方に合格し、長年の心のモヤモヤが晴れた瞬間でもあった。これから受験を考えている方の参考になればと思い、合格までの道のりを記録しておく。

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なぜ今更、第二種電気工事士なのか

実は工業高校の電気科に通っていたものの、結局卒業できずに終わってしまった過去がある。当時取れなかった資格に対する後ろめたさが、ずっと心の片隅にあった。

そんな中、「家庭内での電気工事を今後するかもしれない」という思いつきもあり、思い切って受験することにした。ITエンジニアという現在の職種では直接使わない資格だが、過去の自分にケジメをつけるという意味でも自分の中で意義が大きかった。

学科試験: 計算問題を捨てる戦略

勉強方法と期間

2025年3月、後先考えずにまず試験申込みをした。背水の陣…というか、申し込んでしまった手前勉強するしかない。

勉強は「第二種電気工事士ドットコム」の過去問をひたすら解く方法を採用。移動時間やDuolingoをやった後の隙間時間を活用して、合格ラインの60%を越えるまで延々と問題を解き続けた。

恥ずかしながら計算問題が苦手だったため、計算問題を全部捨てても合格点を目指せるラインを目標に設定。効率的かと言われれば微妙だが、自分の得意不得意を把握した上での戦略だった。

(合成抵抗の計算とか分数の計算とか久々で忘れてた…。)

試験当日 (2025年4月末)

CBT方式で受験した。周りがそれぞれ違う試験を受けている環境だったので、意外と集中できた。ただ、最後の終了ボタンを押す瞬間が一番緊張した。その場で正答数が出るシステムなので…。

結果は合格ラインギリギリでの合格。苦手な問題が多めに出てヒヤヒヤしたが、なんとか突破できた。

技能試験: 金で殴って解決する

購入した道具と部材

技能試験の練習にあたり、以下を購入した:

合計で約55,000円の出費。決して安くはないが、実際の試験では工具を自前で用意する必要もあり「金で殴って解決できる部分は解決しよう」の精神で投資した。

練習方法

前回実施分の問題をプリントアウトし、スマホのストップウォッチで時間を計測しながら練習。HOZANの練習部材にも問題は掲載されているが、複線図を書き込むスペースの確保や、実際の試験環境に近い状況を作るためにプリントアウトがおすすめだ。

学科試験合格直後に1周目、7月の試験直前に2周目を実施。2周すれば十分な手応えを感じた。

実践的なコツ

他の人も書いているが…。

  • 布尺はテーブルに貼り付けるとケーブルの長さが測りやすい。ただし試験開始後にやること。
  • 1周練習すれば不要な工具が分かるので、本番では道具箱に戻して作業スペースを確保
  • 試験開始前の部材確認時間で、おおよそどの問題か推測可能(問題用紙が薄く、配線図が透けて見える場合がある)

試験当日 (2025年7月中旬)

大学の教室を借りた会場で、学生から白髪交じりの大人まで幅広い年齢層が受験していた。

部材チェックの段階で、一番面倒に感じている問題だと察してやや凹んだが、試験開始から20分程度(試験時間40分)で完成。余裕を持って見直しをしていたつもりが、終了5分前に見落としを発見。急いで修正した。

「直せはしたものの、舐めプして欠損を発生させてしまった…」という後悔が、帰路から8月中旬の合格発表まで続いた。

振り返りとアドバイス

これから受験する人へ

学科試験について:

  • とにかく過去問の数をこなすこと (ほとんどの問題は過去問と同じか少し違う程度)
  • CBT試験は時間調整がしやすいので、朝が苦手な人にはおすすめ
  • 計算問題が苦手なら、捨てる勇気も必要

技能試験について:

  • 朝起きるのがつらいが、そこは乗り越えよう
  • 複線図の書き起こしから作品完成まで30分以下を目指そう
  • 試験で使うケーブルは練習用とメーカーが違う場合があるので、VVFストリッパーを使う場合は刃の食い込みを必ず確認
  • 何回も見直そう。問題をよく読もう。

合格率と今後の展望

第二種電気工事士の技能試験の合格率は72% (プレス資料)。しっかり勉強・練習をして、本番で舐めプをしない限り落ちる試験ではない。

ITエンジニアという職種上、仕事では使わない資格だが、高校時代の心残りを解消できたことに大きな意味があった。次はIPAの上位資格を目指そうかと思いつつ、今は合格した安心感を味わっている。

あとは、免状申請だけだ。


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